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モーリス・ドニ、ピエール・ボナールらとともに、ナビ派の1人に数えられる。ヴュイヤールの画面は、他のナビ派の画家よりもさらに平面的、装飾的傾向が顕著である。
室内情景など、身近な題材を好んで描き、自ら「アンティミスト(親密派):装飾性と平面性を融合させた表現様式で、物語性の希薄な日常の室内生活空間を画題とする作品を手がけた画派」と称した。大胆に切断される個性的な構図展開や短縮法、調和性を重要視した色彩表現などの手法を用いて繊細で装飾性の高い絵画作品を制作。同時代の画家の中でも重要な位置につけられているほか、装飾家としても非常に高い評価を受けている。生涯独身を通し、酒もたしなまなかったヴュイヤールの絵画は、その渋い色調ともあいまって、穏やかな人柄を彷彿させる。
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