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Arthur Hughesは、前述のモリスと、ほぼ同時期の同じイギリスの画家である。彼の作風はラファエル前派を連想させるが、ラファエル前派のメンバーではない。
最もよく知られる彼の作品は「エイプリル・ラヴ」や『長い婚約期間』といった作品で、両方とも問題を抱えた恋人達が、愛や美といったものの儚さを見つめる様を描いている。これらの作品も、前述のジョン・エヴァレット・ミレーが、恋人達を描いた初期の作品を模倣しているが、自然の再生力に比べ、若々しさを保つ面での、人間の無力さを悲哀を持って描く点が、より強調されている。
彼は自然派の影響を強く受け、彼自身も、文学的で幻想的なものを主題にした作品を多く描いているが、時代は前衛的なグループを迎合しており、派はすでに時代遅れと見なされていた。それでも彼は最後まで自分の形式を変えなかった。それゆえ彼は美術史上において「最後のロマン派」とされている。
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