2010年12月12日日曜日

フェリシアン・ロップス







 Félicien Ropsは、ベルギーの耽美主義の画家で、エッチングやアクアチント技法の版画家である。ロップスは油絵よりもスケッチが得意で、最初戯画絵師として名声を得た。その後、晩年のボードレールと出会い、ロップスは一生忘れることのできないほど強烈な印象を受けたという。ロップスはボードレールの『漂着物』の口絵を描いた。この本は、フランスの検閲で削除された『悪の華』の詩を集めたもので、当然ながら、ベルギーで出版された。

 ボードレール、ならびに、ボードレールが表現した芸術と関わることで、様々な作家たちからの賞賛を得た。ロップスは象徴主義・デカダン派の文学運動と関係を持ち、そうした作家たちの詩集にイラストを描いた。詩の内容同様に、ロップスの作品も、セックス、死、悪魔のイメージが混在する傾向が強かった。

晩年、ロップスの視力は衰えたが、死ぬまで文学との関わりは持ち続けた。


画像上から

・「ロップス」

・「漂着物」口絵

・「ポルノクラート」

・ドルヴィ「Diaboliques」口絵

・「Le Mannequin」

・「聖アンヌワーヌの誘惑」

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